全国的に数が不足していると言われている看護師ですが、中には看護職員先進県と言えるほどに看護師の需要と供給のバランスがとれている都道府県もあります。
しかし、その中でもある都道府県を見てみると、看護師の求人の有効倍率は決して高くなく、むしろ低い水準にあります。主要都市はそう悪くはありませんが、それ以外の各エリアでは、あまり良い求人情報が無いようです。
都市として整備されているだけあり、交通の利便性が高く商業施設も複数あります。看護師に人気の都市となっており、職場としても託児所つきの病院や400以上もの病床を持つ病院があるなど、一見すると充実した仕事ができそうな環境です。しかし、それだけにライバルも多いため、その都市で新たに看護師として就業したい人にとっては、競争の厳しい状況にあります。
その都市は常に安定して看護師の供給がされていますが実は離職率も高く、特に20代後半で離職する看護師が多いのが特徴です。
離職理由のほとんどが出産や子育てで、わずかに少ない看護師の供給状況を改善させるためには、こうした離職した看護師たちが現場に復帰しやすい状況を作る必要があります。
特に、医療が進んでいる都市で復帰を考える場合、高度医療の進歩についていけるのか・IT技術で管理されているカルテを扱うことができるのかといった不安を訴える潜在看護師が多くいます。
そのため、看護技術に関することや医療の知識について学ぶことのできる復帰支援セミナーが開催されている都道府県もあります。
また、先の通り離職の理由のトップに出産や子育てが上げられれていることから、全国的に託児所や保育施設が拡充した病院が増えていますし、勤務時間をある程度自由に決めることのできる就業体制を整えている病院も昔に比べて多くなりました。
ただし、このような状況であることから、収入に関しては全国平均よりやや低い水準になっているところもあるようです。
今後はその都市のみならず、全国でこうした育児制度や給与面での待遇を改善していくことができれば、より質の高い看護師の雇用を実現することができるようになるでしょう。